テレビ局時代は過酷過酷・・とは言え実際にはこんな感じで働いていました
1週間のざっくり流れ
月曜日
O.A後なので休み。僕はプロ野球に関わる番組を作っていたので月曜日は休みです。プロ野球も大体月曜日は試合無しなので。平日休みなので誰とも予定は合いません。なので家でヒルナンデス見ながらだらだらします
火曜日
大体は休みですが、たまに取材に行かされます。なぜならプロ野球は試合があるから。まぁでもその分来週は3連休もらえたりします。もうお気づきかと思いますが「意外と休めます」。遠征の時は出張になります(楽しかったなぁ)
水曜日
割と暇な曜日。取材がなければ社内勤務ですが、大体定時帰りです。中継があるときは見ながら雑務をこなします。ちなみに部内には至る所にテレビが置かれています。まじで100個くらいある
木曜日
テンション低いです。担当ディレクターが番組全体の構成表を作成し、それをもとにスタッフ全員の打ち合わせ。プロデューサーにどうのこうの言われながら自分の担当VTRを確認します。打ち合わせ終了後に各々編集作業に入ります。ここから地獄の始まり・・。
やばい時は木曜日から残業して深夜まで作業をします
金曜日
さて、地獄の編集ロードを爆走します(白目)
ここでO.AまでのVTR編集・納品の流れを説明します
①素材集め・ナレーション原稿執筆
今回はとある3連戦の試合を編集するという仮定で進めていきます。
まずは素材集めです。3試合の中でどのシーンを使うかという構成を考えながら、必要なシーンを試合映像から抜粋していきます。カメラは多い時で4カメくらいあるのですべて見ます
必要なのは、一番いいシーンを使うという意識を持つこと
そのために素材は全てに目を通します
また、同時進行でナレーション原稿を書いていきます。ディレクターというのは何でも屋なので全部自分でやります
②粗編集・原稿チェック
原稿完成&素材抜きが終わったら粗編に入ります
粗編集・・素材の中から必要な映像を切り出し、ざっくりとつなぎ合わせていく編集
ざっくりと映像をつなぎつつ、原稿をさらにブラッシュアップしていきます。何度も読み返しながら、尺調整などもやります。日本語って難しいよね
ちなみに試合映像のVTRはアナウンサーの生読みです。つまり生放送の中で実際にアナウンサーが放送中に映像に合わせて読むんです。ドキドキ
③テロップ発注・白編集完成
僕がいたところは、テロップはCGセンターに発注して作ってもらいます。自分では作らないんですよね。そこまでやってたらさすがに死ぬ。発注は紙に手書きだったりエクセルだったり
このテロップ発注が遅れると、編集はOK出たのにテロップがまだ・・ということがあります。もちろん他の編集者もテロップを発注するので後回しになることも・・。「まだテロップ発注してないの?おせえよ!」と何度も先輩に怒られました。言葉より足が先に飛んでくる(嘘です)
でもテロップ発注する余裕が無くて・・原稿も書かないとだし編集もしないとだし・・腹も減るし・・
白編集というのはテロップが入っていないVTRの事です。完成の手前ですね。VTRによっては尺がここで決まります。
ちなみにここまで数回、担当ディレクター&プロデューサーに対してプレビューをします。つまり見てもらうということ。これがバリ緊張した。ってかメンタル削られる。
だってあいつら好き勝手言いますから。「面白くない」「ここどういう意味?わからない」「言い回しが普通過ぎる」・・・どうすりゃええねん!
④テロップ入れ・MA作業
完成したテロップは印刷してもらい、チェックに回します。ここでは文字の間違いとかいろいろ。たまにデザインにケチ付けられます。その時は申し訳なさそうにCGセンターに出向き修正をお願いします。この時深夜だとCGセンターの人ににらまれます。いいから仕事しろ
テロップ入れは専用の編集マンがいて、僕は横で色々指示を出しながら入れてもらいます。この時はVTRも完成に近いのと、完成に近づいていく過程が楽しくて僕は好きな時間でした。あと編集マンが優しい人だった。
MA作業は完全にお任せです。よろしく!って感じで出してあとはやってもらう。そして僕はフラフラしながらホテルで寝て次の日の放送に備えます。大体寝不足です
MA・・BGMやSE、ナレーションなどの音を完成させる作業。音量調整とか
まとめ
とまぁつらつらと書いてきましたが、細かい作業とか書きたいことはもっとたくさんあります。だいぶ端折りました。これを毎週です。残業が増えるのも当たり前だと思いませんか?
それでも3年続けてこれたのは心底テレビ業界、VTR編集、取材などが好きだったからでしょう
体が壊れると思ったのと、給料が安すぎて将来が不安になったことで退職を決意しましたが、あの特殊な業界は良かったなぁと今更思ったり。
以上です。ありがとうございました。
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